鼠径ヘルニア鼠径ヘルニアとは?
ソケイヘルニア
股の付け根付近をソケイ部と呼びます。
本来、お腹の中に納まっているはずの臓器(腸など)が、皮膚をかぶって外に飛び出して、膨らんだ状態をヘルニア(いわゆる脱腸)といいます。
ソケイ部に脱腸が起こった状態がソケイヘルニアです。
なぜ治療が必要なのでしょう?
ソケイ部(股の付け根)が出っ張ると言う美容上の問題だけではありません。長い間、お腹の中の臓器が出たり入ったりしている内に、脱出し た臓器がお腹の中に戻らなくなることがあります。これを非還納状態といいます。
この非還納状態が長く続くと、血液の循環が悪くなり、脱出した臓器が腐ってしまいます。これを”かん頓”と言います。
”かん頓”になると、ヘルニアの手術に加えて、腸を切除する手術も必要になる可能性が出てきます。
この”かん頓”と言う事態は絶対に避けねばなりません。そのために、早期治療が必要で、治療には手術が唯一の方法なのです。
手術法
従来の手術法
腹膜鞘状突起を認める場合はこれを切除します。これを切除した後、従来法では、弱くなったソケイ部の筋肉、筋膜組織(いわゆる後壁)周囲の健常な組織を寄せ集めて、骨盤の骨(恥骨)の筋膜に縫い合わせて強くする方法です。
しかし、縫い合わせた部分の緊張が強くなり、張った感じや痛みといった症状が残ることがありました。そして、再発する確立も10%前後と高い欠点がありました。
現在の標準術式(メッシュプラグ法)
腹膜鞘状突起を剥離します。腹膜鞘状突起は切除せず、お腹の中に反転し戻します。
戻した後、ヘルニアの袋である腹膜鞘状突起が出てきた穴の部分に傘状の人工筋膜(プラグメッシュ)を充填して塞ぎ、弱った後壁には、シート状の人工筋膜(オンレイパッチ)を充てて補強する方法です。
従来法では、再発の原因であった組織の緊張が無く、術後も早期に日常生活に戻れます。
メッシュプラグ法の実際
当院では、平成12年7月よりメッシュプラグ法を採用しています。局所麻酔の場合は同日退院で、腰椎麻酔の場合は翌日退院です。
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